【イードのソトウチ】コンテンツは課題解決の手段、ビジネスに直結する…エネチェンジ・三友直樹さんインタビュー

出会いがあれば別れもある、というのは使い古された言葉ですが、どのような企業にも必ず起こり得ることです。縁あってイードに入社後、自らがより活躍できる新天地を見つけたOB/OGを尋ねる本企画、「イードのソトウチ」。

第5回は、エネチェンジの三友さん。リサーチ事業部からメディア事業部に異動、という異色のキャリアを歩んだ、「イードの内側」をよく知る三友直樹さんに「外から見たイード」、「メディアで働く楽しみ」を伺いました。

※新型コロナウイルスの感染防止に伴うテレワーク実施により、本インタビューはテレビ会議にておこないました。

–三友さん、本日はよろしくおねがいします!まずは三友さんご自身について教えてください。

エネチェンジの三友です。法人向けのエネルギー関連サービスを提供する部署でコンテンツマーケティングを担当しています。広告やオウンドメディアの運用が主な業務です。前職まではクライアントのデジタルマーケティングを支援する企業にいましたが、現在は自社サービスの担当というこれまでと逆の立場で仕事をしています。

旧イード(*1)に2008年に新卒で入社し、リサーチ事業部の業務に携わっていました。その後、IRIコマース&テクノロジー(*2)と旧イードが合併し、新生イードになったタイミングでメディア事業部に異動、RBB TODAYで編集者として日々のニュース執筆やイベント取材、インタビューなどを行っていました。

(*1)日産自動車100%出資の戦略的子会社としてスタート。マーケティングリサーチをベースとしたデザインマネジメント・コンサルティング会社として1990年に設立。2005年にIRIコマース&テクノロジーの子会社に。
(*2)メディア運営を中心に2000年に設立、現在のイードの母体となった企業。2010年にイードと合併。社内で過去の話をするときには、旧イード、新生イード、といった呼び方をする。

–リサーチ事業部からメディア事業部への異動は社内でも珍しいですよね。メディアに興味があったのでしょうか?

活字中毒、ということもあってもともと出版やコンテンツに興味がありました。自分の中では当時まだ記者や編集=紙、という認識で、異動直後はWEBメディアの仕事ってどんなのだろう?とあまりピンと来ていませんでした。ただいざRBB TODAYに配属されると、名刺1枚で様々な企業や著名人に話を聞けるという環境がとても新鮮で楽しく感じたことを覚えています。

–RBB TODAYと言えばイードの看板メディアですよね。リサーチからメディアに異動したてのころは、大変だったのではないでしょうか?

リサーチとメディアで求められるスキルは異なり慣れも必要でしたが、メディアで働く楽しさが勝っていましたね。初めての経験ばかりでしたし、慣れないことしかない、という状況でしたが、それすらも楽しい、みたいな(笑)。「あ、これは自分が好きな仕事だな」と。

1999年に立ち上がったRBB TODAY。ITやガジェット、エンタメ情報を中心に「仏教とIT」、「今週のエンジニア女子」などユニークな連載も。

–おぉ、異動が三友さんの転機になったのですね。

はい。自分がコンテンツの世界に入れたのも、社長の宮川さんやイードの皆さんのおかげなので非常に感謝していますし、メディア事業部ではとてもいい経験ができたなと感じています。

これは編集者やライターの方なら共感してもらえると思いますが、自分の記事がYahoo!のトップ掲載されたり、媒体の看板を背負って普段会えない方にインタビューしたり…やりがいを感じていましたね。

あえて大変だったところをあげるとすれば、イードの編集者はコンテンツを作るだけでなくビジネスを作るところも求められますよね。そこのやり方がわからず戸惑ったことはあります。営業同行もしていましたが、その時のお客さんとのやり取りってどうするんだろう…?みたいな。

–なるほど。三友さんは現在の会社で4社目とお聞きしておりますが、外から見たイードはどういった印象でしょうか?

イードの次に入ったビジネス系のメディアは、記者が記事執筆に専念する環境で、職人気質の方も多い会社でした。そこで初めて編集記者がコンテンツ制作だけでなく営業やビジネス開発なども担う点がイードの特徴だったんだなと気づきました。

イードの編集者は、「このコンテンツがどうビジネスに繋がるか?」、「このコンテンツがクライアントの課題解決に繋がるのか?」という視点で動いている方が多いですよね。

もちろんどちらが良い、悪いという話ではないと思います。コンテンツを作るだけでなくビジネス課題の解決にまで踏み込める点がイードのやりがいかなと感じています。

–フィールドを変えたことでよりイードの特徴を知ることになったと。そんなイードでの経験が活かされる部分はありましたか?

記事の書き方、メディアの作り方という基礎的な部分はイードで学べたと思っています。またそうしたコンテンツをビジネスでの課題解決に活かす意識を持つことができました。残念ながらイード在職中にそうした方面で大きな成果を残しきれなかったなと感じていますが、自分の興味関心は単にコンテンツを作ることではなく、それらを使った一連の課題解決プロセスそのものだと気づくことができました。それが今コンテンツマーケティング、つまりコンテンツを使ったマーケティング課題の解決という分野で活動することにつながっています。

三友さんはコンテンツマーケティングの知見をnoteに投稿したり、イベントに登壇したりと精力的に活動されています。

–イード在籍時の思い出深いエピソードはありますか?

仕事の思い出はたくさんありますね。海外出張も行かせてもらいましたし、貴重なインタビューも体験できましたし。

どちらかと言うと、アフター5の飲み会の方が思い出深いですね!(笑)。自分がまだリサーチ事業部に所属していたとき、会社全体の飲み会があったんです。まだ知り合いもほとんどいなかったメディア事業部の二次会のカラオケに参加した時に「え?!三友さん来てくれるんですか?!」って皆さんがものすごく歓迎してくれて。僕が歌うたびに踊り狂って盛り上げてくれて、すごくいい人達だな~と(笑)。

–前回の秋葉さんも飲み会の思い出を語っていましたね(笑)。当時ほどではないですが、今もよく仕事しよく飲むメンバーが多いです。話は変わって、三友さんはイードの後もコンテンツ作りに携わっていますが、どういったところに楽しみを感じていますか?

一般的にデジタルマーケティングのプロジェクトを進める時は、大きく分けてコンテンツとマーケティング、テクノロジーの3要素が必要になります。

良いコンテンツを作るというある種クリエイティブで右脳が必要な作業と、それらを使った戦略立案やツール活用などの左脳的な作業の両方を求められる点がチャレンジングで面白いです。

ただ今あげたようなスキルセットを1人でカバーしきれるスーパーマンは滅多にいないので、たいていの場合は複数の人材で補いあって進めることになります。そうなると3要素を考慮したチームビルディングの知見も重要になってくるので、いくら掘っても終わりがこない奥深さがあるなと感じています。

–三友さんが今を楽しんでいるのが伝わってきました。こういう人だったらイードに合う、というのはありますか?

コンテンツが好き、というのは大前提ですよね。繰り返しになりますが、そのコンテンツをどうビジネスに活かすか?を考えられる人かなと。そこで鍛えられる筋肉は、どこでも通用する汎用性の高いものになるはずです。イードは、自由度が高く個々人の裁量も大きいから、自分のやりたいことがあって、自走できる人ならば楽しめる環境なのではないかな、と思います。

–三友さん、ありがとうございました!


コンテンツは目的でなく、なにかの課題解決の手段と捉える。イードではコンテンツとビジネスのバランスを上手くとりながら事業の成長につなげているメディアが多くあります。そこで得られるバランス感覚は、「イードの外側」を見てきた三友さんが言う通り、どんな分野の仕事にも通じるものがあるのでしょう。

また、三友さんの思い出深いエピソードが「カラオケでの熱烈な歓迎」というのがなんともイードらしくてユニークです。緊急事態宣言が解除されたからと言って居酒屋に集まって飲む、というのはまだ抵抗感があります。メディア事業本部ではZoom飲み会が定期的に開催されていますが、リアルの場で集まってあーでもないこーでもないと仕事の話が早くできるようになればいいなぁ…と思います。そのときは三友さんもぜひ!

第1回 イードはチャレンジし続けられる会社…ママリ編集長・湯浅氏
第2回 一歩踏み込んだアクションをとること、それが私の「メディア」…ハフポスト日本版・中田さん
第3回 「編集」という仕事のフレームワークが独自の武器に…インテグレート・北島友和さん
◆第4回 自由と責任は表裏一体…VOYAGE MARKETING・秋葉友樹さんインタビュー